▶レッドビーシュリンプの飼育に水槽のフタは必要か?
▶水槽のフタのメリット・デメリットは?
▶水槽のフタをしないときに注意することは?
ほとんどの水槽は購入時にフタが付属していますが、好みによってフタをしない人もいるかもしれませんが、多くの方はフタをしているんではないでしょうか。
ただ、上部フィルターを使用する場合、付属のフタが干渉してしまいできないという人もいるかもしれません。
フタをするかしないかはあまり真剣に考えたことがないかもしれませんが、いろいろ試してきた経験からメリット・デメリットが見えてきましたのでご紹介します。
水槽のフタをすることのメリット
結論からいうと、一部の人を除いて水槽のフタをすることにメリットはあってもデメリットはないのではないかと思います。
メリットとして、
・水槽の水が蒸発しにくい
・水ハネを防止する
・空気中のごみなどが水槽に入りにくい
・レッドビーシュリンプが水槽の外に飛び出さない
ということがあげられます。
やはりフタをする最大の目的は、水槽水が蒸発しにくいという点ではないでしょうか。
特に冬の乾燥期で、部屋にエアコンなどをつけているとかなりの量の水槽水が蒸発します。
水が蒸発することで部屋の湿度が上がり、結露の原因になったりします(乾燥を防ぐために適度な湿度であればかえって問題ないという考え方もできます。)。
水槽水の蒸発で、レッドビーシュリンプを飼育するうえでの一番大きなデメリットは水質が安定しないということです。
水槽水の蒸発が多ければ多いほど、水槽への水の補給が頻繁になり、その分、水質が安定せずレッドビーシュリンプに一定の負担がかかるおそれがあります。
水ハネ防止にもフタは大きく役立っています。
水ハネは単に水が外にはじかれるだけではなく、水槽用ライトにはじくので、ライトが汚れたり、また耐久性の面でも好ましくありません。
特にスポンジフィルターやエアレーションをしている場合は必ず水ハネはおきますのでフタは必須といえるでしょう。
空気中のごみが入らないのもフタをすることの大きなメリットです。
空気中というわけでなくとも、ふいに何らかの物が入ったりというのも防ぐことができます。
また、空気中に殺虫剤のようなものが散布されてしまったときにも、フタをしていればある程度防ぐことはできるでしょう。
レッドビーシュリンプが水槽外に飛び出さないというのも大きなメリットです。
レッドビーシュリンプは思った以上に水中ではねて、外に飛び出してしまいます。
エアストーンにつながるエアホースからのぼるような仕草をしているレッドビーシュリンプもいますし、水槽の壁に張り付いて上にあがってくるレッドビーシュリンプもいます。
また、振動には非常に敏感で、大きな揺れがあると水中から飛び出してしまいます。
平成30年にありました大阪北部地震では枚方市では震度6弱の揺れがありましたが、このときはフタをしていたにもかかわらず(水面の半分程度のフタでしたが)、水槽1つあたり2~3匹のレッドビーシュリンプが飛び出して床に落ちてしまいました。
このようにフタをすることのメリットは大きいですし、こだわりがなければフタをすることをおすすめします。
水槽のフタをすることのデメリット
すでにお話したようにデメリットというデメリットはありませんが、フタをすることによって不便な点は何点かありますのでご紹介します。
・メンテナンスごとにフタを取り外さなけれなならない
・フタが汚れるとライトの光が水中にとどかない
・レッドビーシュリンプの選別が不便
・エサやりが不便
こんな感じで、デメリットというかフタをしていると不便でめんどくさいという点だけです。
逆にいえばこれらに対応できるのであればフタは必須でしょう。
ちなみに★枚方えび★では一部の水槽を除き、フタはしておりません。
これは水槽の数が多いので、エサごとに水槽のフタを外したり、フタが汚れたらすぐに洗ったりという手間がわずらわしいというのが大きな理由です。
フタの掃除をさぼると、フタが汚れてきたりコケがついてしまって、ライトの光が水中に届きにくくなるんですよね。
また、選別に関してもフタをとる作業の間に、目的のエビが隠れてしまったりということがあるので、フタはしなくなりました。
僕は、エビの選別を、選別を行おうと思って時間をかけて集中してやるのではなく、日々観察している中でこれだというエビを見つけて掬って選別していますので、フタがあるとどうしても選別作業に支障が出てしまうんです。
でも水槽の数が少なかったりして、フタの清掃等もできる方は間違いなくフタをすることをおすすめしますよ。
⇑多くの水槽がこんな感じでフタをしていません。エビが丸見えです。
⇑これくらい大きなフタであれば水の蒸発もエビの脱出も防ぐことができます。この水槽は高さが低い水槽ですので、水の蒸発を特に防ぐためフタをしています。
水槽のフタをしないで飼育するときの注意点
もし、フタをしないで飼育したいということであれば次のことに注意してください。
湿度管理
フタをしなければ水槽の水が蒸発し、部屋の湿度は高くなります。
水槽の数が多ければ多いほど気を付けなければなりません。
湿度によっては結露が発生し、カビの原因にもなります。
★枚方えび★では湿度対策のために除湿器を設置していますが、それでも湿度はかなり高いです。
カビも一部生じていますが、エビ専用の飼育部屋ということもあってよしとしています。
ただ、人が住んでいる部屋だとこうはいきませんので湿度対策はなにか考えておく必要があるでしょう。
レッドビーシュリンプの飛び出し防止
フタをしないでレッドビーシュリンプの飛び出しを防止するための解決方法としては、水槽の水位を下げることが最も有効です。
水槽の高さギリギリまで水位を上げると、かなりの確率で飛び出しが発生します。
少なくとも5センチ以上の余裕は見ておきたいところです。
また、飛び出しの原因となるようなエアチューブなどの設置位置にも気を付けましょう。
水槽の壁に沿ってチューブをはわせたりすると、そこを通って外部に出てしまう可能性もあります。
チューブが水槽の外部とつながっている以上、なかなか設置位置は難しいですが、できる限りの工夫をしてみましょう。
水槽のフタの種類と注意点
水槽のフタにはガラス製とプラスチック製があります。
ガラス水槽を使用している場合は付属のフタはガラス製が多いと思いますが、ガラス製は何といっても割れやすいので扱いに注意してください。
粉々に割れなくても、フタの四隅が欠けてしまうことは珍しいことではなく、そこからヒビが入るなどして割れやすくなります。
特に、フタを洗う際には、ガラスフタは持ちやすい突起状の部分がなく、平べったいガラスをそのまま持たなければなりませんので非常によくすべります。
数は少ないですがブラスチック製のフタもあります。
軽くて、取り外しもしやすいのがガラス製と違う大きなメリットですが、プラスチック製は熱に弱いので、近距離からライトを当てるとライトの熱で変形してしまう可能性があります。
また、ガラス製と違って,汚れたときに簡単に汚れが落ちないのもプラスチック製の特徴です。
よって、特別な理由がない限りは、扱いに気を付けるという前提でガラス製がおすすめということになります。
フタには大きさがいろいろありますので、飼育環境によって最適なものを選びましょう。
このタイプであれば、奥行きがそれほどないフタなので上部フィルターを設置することも可能でしょう。
逆に、水面をほぼ覆ってしまいたい人はこのようなフタもあります。
こちらのフタは、幅58.3×奥行28.7cmですので標準の60cm水槽の水面をほぼ覆ってしまうことができます。
なお、オールガラス水槽の場合は必ずフタ受けが付いているか必ず確認してください。
ついていなければ別に用意する必要がありますよ。
まとめ
結論的にはフタはないよりある方がいいということになりますが、僕のようにどうしてもフタをするのが面倒くさい人はいろいろ工夫してみて下さい。
▶特別な事情がない限りフタは必須
▶フタをしない場合は湿度、エビの飛び出しに注意!
▶フタはガラスフタがおススメだが、扱いには注意!