▷水草はどんな役に立つの?
▷初心者におすすめの水草は?
水草はレッドビーシュリンプの飼育にとって不可欠か?
結論からいうと、レッドビーシュリンプの飼育に水草は必要不可欠といってもよいかもしれません。
水草が水槽内にあることによって、レッドビーシュリンプを掬いにくかったり、底床の掃除がやりにくくなったりとメリットばかりではありません。
また、水草が成長してくるとトリミング作業も必要となりますので、新たな手間も増えます。
でも、次の理由でレッドビーシュリンプの水槽には水草を必ず入れることをおすすめします。
・レッドビーシュリンプの隠れ家になる
・不要な栄養分や不純物を吸収する
・水槽内の状態が水草の成長によって分かる
水草はレッドビーシュリンプのエサ代わりになる?
★枚方えび★でも、水槽が増えてくることによって水草のメンテナンスに時間をとられるようになったので、「水草がなくてもレッドビーシュリンプは飼育できるのではないか」と思い、水草なしの水槽を試しに用意したことがあります。
そこで、3か月間水草を入れずにレッドビーシュリンプを飼育し、水草を投入したところ、次のような状態になりました。
見てのとおり、エサを入れたかのような食いつきでした。
水草は主食にはならないと思いますが、エサとしての役割がまったくないとも思えないというのが僕の結論です。
水草はレッドビーシュリンプのの隠れ家になる?
次にレッドビーシュリンプの隠れ家としての役割です。
では、レッドビーシュリンプは何から逃げる必要があるのでしょうか?
まずは、稚エビが大人のエビから逃げる必要があります。
勘違いしないでほしいのは、レッドビーシュリンプは共食いはしません。
これは稚エビであっても同じです。
水槽内でたまにエビが食べられている姿を目撃することがありますが、あれは死んだエビを食べているのであって、決して共食いをしているわけではありません。
レッドビーシュリンプは生きている仲間を襲うことはなく、よって、稚エビであっても食べるために追いかけることはしません。
ただ、そうはいっても稚エビにとって、大人エビは何十倍も大きなエビであり脅威であることはまちがいありません。
踏みつけられたりしてストレスを感じることもあるでしょう。
ストレスで死んでしまうこともあるかもしれません。
このように、直接大人エビから食べられることはないとしても、稚エビにとって水草などの隠れ家があることは、ストレスを軽減し、生存率を上げる結果になると思っています。
次に、メスがオスから逃げるために水草は役に立ちます。
これは、レッドビーシュリンプの繁殖行動と密接に関係があります。
メスは抱卵の準備ができると、卵巣(頭部の付け根のあたり)が大きく黒くなってきます。
そして、その状態で脱皮をし、オスと交尾をして抱卵に至ります。
その脱皮の際に、メスは水中に特殊な成分を放出すると考えられており、その成分のオスが反応してメスを求めて追いかけまわします。
これが「抱卵の舞」と呼ばれるものです。
水槽内でたくさんのエビが舞うように泳いでいる姿を見たら、ほぼ間違いなくメスが脱皮をした後だと思います。
このような状況では、メスは脱皮直後のため、殻は柔らかく、また、突然一挙に多くのオスから追いかけまわされるため、衰弱した状態が続きます。
そもそも脱皮という行為自体が相当な体力を消耗すると考えられ、抱卵の舞のときのメスは体力が限界に近いと考えられます。
オスは、そんなメスの状態を狙って交尾をするわけですが、あまりに多数のオスに追いかけまわされると、メスは衰弱してそのまま死に至ることもあります。
そうすると、メスは追いかけまわされ、体力を消耗したのちに、オスに食べられるという光景もあるわけです。
実際、僕は複数のオスに追いかけられ、勢い余って襲われているメスを何度か取り出して救出したことがあります。
交尾のチャンスではあるのですが、放っておくと明らかにそのままオスの餌食になるという場面も珍しくないんです。
だから、繁殖を成功させる基本として、オスとメスの割合に気を付けなければならないというわけです。
オスが多すぎると、メスはいつの間にかオスに襲われ、いなくなってしまう可能性が高いからです。
よって、オスから逃げ回るメスにとって、水草などの隠れ家は非常に有効です。
脱皮直後のメスが水草の中でじっと隠れている様子はよく見られます。
体力を回復したり、殻が硬くなるのをじっとまっているわけです。
また、抱卵したメスが赤ちゃんエビを産むときにも水草は役立ちます。
僕は何度もメスが水草の間に隠れながらメスが稚エビを産む姿を見てきました。
そして、産まれたばかりの稚エビもそのまま水草の中で落ち着いた状態で過ごしている様子を見て、やっぱり水草は必要だな~とありがたみを感じるわけです。
水草は不要な栄養分や不純物を吸収してくれる?
不要な栄養分や不純物を吸収してくれるのも水草の大きな役割のひとつです。
ソイルからでる栄養分は稚エビの成長に役立つものですが、あまりに多くの栄養分は、水質の悪化を招きますし、コケの大量発生も引き起こします。
よって、栄養系ソイルにおいては、定期的な換水が必要になるわけですが、その栄養分を吸収する役割が水草にはあります。
ソイルの栄養分はもともと水草用の栄養ですので、当然といえば当然ですよね。
また、水草によっては硝酸塩などの、レッドビーシュリンプにとって有害な物質を吸収してくれるものもあります。
ただ、有害物質の吸収はそれほど大量に吸収するわけではありませんので、基本的には換水によって除去するのが基本となります。
水草の状態を見れば、水質の良い悪いが分かる?
水槽内の状態を把握するひとつのバロメーターとして、水草の成長状況を見るということがあります。
レッドビーシュリンプにとっての水槽内の環境が良いか悪いかは、当然、日々のレッドビーシュリンプの状態を観察するのが大原則です。
ただ、経験上、水草が順調に成長している水槽はレッドビーシュリンプの調子が良いことが多いです。
逆に、水草の成長が遅れている、枯れた葉があるなどの場合は、水槽内の栄養分が少なくなっているなど状態が良くない可能性があり、たとえ目に見えてレッドビーシュリンプの調子が悪くなくても、ソイルの交換時期ではないかと判断することがあります。
水草の様子がすべてではありませんが、非常に参考になることもたしかです。
レッドビーシュリンプにおすすめの水草
レッドビーシュリンプにおすすめの水草はたくさんありますが、初心者にはソイルに植え込む有茎種(茎がありそこから葉が出る水草)よりも、ソイルに植え込む必要のない水草がおススメです。
そのなかでも、初心者が手軽に始められて、レッドビーシュリンプの隠れ家にもなる、ちょっとしたエサにもなるということで、ウィローモスが断然オススメです。
特別な知識がなくても,どんどん成長しますよ。
ほかの水草もそうですが、必ずエビ水槽に入れてもよい無農薬を選んでください。
モスは流木などに活着させなくても、そのまま水に入れておくだけでもOKです。
流木や石に活着させたものも売ってますので好みで選んでください。
シュリンプに対応した無農薬モスであればどれでも大丈夫ですよ。
葉が特徴的で、育つと非常にきれいな南米ウィローモスも人気です。
流木や石に活着させてレイアウトします。
丈夫ですし、少ない光量でも育成できます。
少し水槽にオシャレ感を出したい方にはおススメです。
ただし、エビがエサ代わりとして食べることは難しい水草です。
ミクロソリウム流木や石に活着させてレイアウトします。
硝酸塩の吸収に役立ちます。
レッドビーシュリンプは、農薬に非常に弱い生き物です。
必ず信用のあるショップから、レッドビーシュリンプが大丈夫な無農薬の水草を選んでください。
もし、残留農薬が気になるのであれば、こんなアイテムもありますよ。
まとめ
いかがでしたか?
レッドビーシュリンプにとって、水草はメリットはあってもデメリットはありません。
見た目も映えますし、おすすめですよ。
▶水草は水中の不要な栄養分や不純物を吸収してくれる
▶水草の発育状況が水質の良し悪しの目安になる
▶初心者はウィローモスがおすすめ